立命館大学のイベントに、飼育スタッフの宮下さんが出演されお話くださったものがYouTube配信されてたので、そのレポになります。
宮下さんの自己紹介から始まり、やはり小さい頃から動物が好き、出身地の鹿児島→北海道の畜産大学に進み、そこで一番思い出の動物は「マルガリッツァ豚」という羊のようなくるくるとした毛の豚で、写真がでてましたが、とっても可愛かったです。
ボランティアとして動物のふれあいコーナーいたときに、いらした子どもさんが、ヤギに触りたいけど躊躇していたので、先に宮下さんが触れると、続いてその子も触ってくれて、凄く笑顔になってくれたことにやりがいを感じ、動物だけでなくそこに関わる人の笑顔を見たくてアドベンチャーワールドに勤めることになった、とのことでした。
飼育員さんお一人お一人にこういった思い出やエピソードがあると思うんで、機会があったらまた色んな方のお話を聞いてみたいなぁと思った、宮下さんの自己紹介でした。
そしてアドベンチャーワールドのパンダのお話へ。
〈パンダファミリー家系図の紹介〉
知っていることがほとんどですが桜ちゃん桃ちゃんをまだあまり知らないので自分のためにも書いておきます💦
・永明 面長、手足も長い。優しくておおらか。竹をたべる際はにおいをかいで気に入ったものだけ食べるグルメお気に入りのものだけ。
・良浜 真ん丸とした顔と丸い耳。
(桜浜 桃浜 アドベンチャーワールドで生まれたて初めてのメスの双子のパンダ)
・桜浜 お母さん良浜似で真ん丸の顔と丸い耳。マイペース。気に入った竹があると一時間でも二時間でもたべ続けている。
・桃浜 三角形のおにぎりのような形の輪郭。耳も小さめ。桜浜に比べると活発。
・結浜 頭のてっぺんのとんがりヘア。お父さん永明似で竹を選んでたべるグルメ。
・彩浜 アドベンチャーワールドで生まれた一番小さなあかちゃん。いまは80キロ。
・楓浜
家系図に並んだ子供パンダを見て圧巻でしたね。永明さんに関わるパンダ全て、らうちゃんのお母さんの梅梅さんと梅梅さんの子供も含めてだったので、とにかく凄いな、と。永明さんが今元気で居てくれるのが有難いし本当に嬉しいことだなぁと。
〈パンダについて〉
・野生のパンダは標高1500メートルを越える寒い地域に住む。…具体的に標高何メートルをイメージしたことがなかったけど、クーラー効いてる夏でもあついかもなぁというのが想像できます💦
・1日の食事量。竹20キロ~30キロ(竹は食べるだけ与える)でも永明のように竹を選ぶのでこの2~3倍は毎日用意。
ほかに🍪ビスケット🍎リンゴ各400グラム🥕にんじん 600グラム、たけのこ。
美味しいときには目をつぶってたべる。
野生では竹のほかに鳥の卵、木の実、動物の死骸など食べる。
・たくさんたべる→たくさん排出。うんちの量は1日20キロ。
水っぽい→お腹の調子がわるいのでは? 少ない→竹がおいしくない、合ってないのかも?と状態と量をみながらお掃除されるそう。
・パンダが食べて寝てを繰り返す理由→体の構造のため。
動物の腸の長さは
🦁肉食動物→4~5メートル 短い腸でエネルギー吸収。
🐴草食動物→40メートル 長い時間を使って吸収。
🐼パンダ→6~7メートル。短いが食べているのは竹(草食)なので食べたものの20%は吸収、その他は排出。なのでたくさんたべてエネルギー得て、寝てエネルギーを無駄にしないようにするため、寝てもたべてを繰り返す。
・体重100キロのお母さんが小さい赤ちゃんを生むのは楽ではなく、陣痛があるのでその痛みに耐えて産む。
・赤ちゃんは目や耳が閉じた状態でうまれてくる。鳴くことでここにいるよとアピール。
・毛がないので抱き締めて体温を保つことが大事。でも隙間などで体温が保たれてるかわからないので預かって測定。
・体温測定は細長いケーブルのようなものの先でを使う。小さいときは脇に挟むのが難しいのでお腹と床のタオルのあいだにはさんだりして測定。
・うまれたときから爪が生えてる。お母さんのお腹の上から落ちないように。おっぱいを探して自分で動けるように。
・うまれてひと月くらいして毛もしっかりはえてくると、らうちゃんの抱きかたも豪快に変わってくる。
・最近は抱っこするのが大変な重さになってきた(ほど楓浜は大きくなってる)
・パンダミルク一日に300~400ml(らうちゃんのお乳は含まないのかわかりません)
・「楓浜もいずれは良浜から離れてひとりで過ごすようになっていきます。
離れて過ごすのは少し寂しく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが私はうまれてから今日まで元気に大きな怪我や病気なくすくすくと健康に成長してきてくれたことに、まずは感謝したいなと感じております。
ぜひ皆様も楓浜が良浜から離れて過ごすようになりましたら、その大きな一歩を暖かく見守っていただけたら幸いです。
私飼育スタッフも全力で、楓浜が良浜から離れても元気一杯過ごせるようにサポートしてまいります。」
・親子で過ごす時間は一年から二年と、人間と比べると短いが(この期間の中で)他のパンダとの接し方、力加減も学びなから成長する。
・大人のパンダは単独で生活する動物だが、良浜のように将来子供を産んだり子育てする際はこの親子で過ごしている期間が貴重な経験になる。
・飼育スタッフとして毎日楓浜の様子を見ていると、1日1日、思い切り良浜とじゃれあって思い切り遊んですごしていますし、ミルクをのんでおなかいっぱいになったらぐっすり眠ってそのような姿をみていると、私も楓浜に負けないように
1日1日をおもいきり精一杯過ごしたいなと感じることがよくある。
〈質問コーナー〉
・パンダはなぜ白黒?→①山の高い場所、雪の降るような場所にすんでいるので敵にみつからないように。②繁殖期に同じパンダをみつけやすいように③体の先端が黒いのは光を集める(寒いので)ではないか、という説というかそうなのではないか、と言われている。
・楓浜の成長で一番嬉しかったこと→毎日体重測定で抱っこして乗せるときにちょっとずつ重くなっていくのを肌で感じるとき。
・パンダはなぜ竹を食べるのか→竹は一年を通して食べられる。熊や他の動物と食べるのが被らないように竹を食べるようになったといわれてる。熊は冬眠するが、竹は一年中食べられるのでパンダは冬眠しない。
・一番大変なこと→(大変なこととは違うかもしれないが)夕方になると外から屋内へ帰る時間になるが、楓浜は帰らず遊具の上でぐっすり眠っている。いずれは自分でかえってきてくれてたらなぁと。
・パンダは虫歯になる?→虫歯にはほとんどならない。永明くらい(の年齢)になると、毎日固い竹を食べていると奥歯が少しずつすり減ってくる。
・楓浜の食べるものは?→(ミルク、りんご、のほかに)お母さんがたべているタケノコのハジッコをかんでいる。竹の葉っぱをかみちぎっている様子も。
・楓浜の頭のとんがりが少しずつでてきているが、結浜のようにとんがっていますか?→少しとんがっているかなぁと感じるときもある。結浜ほどではないが、大きくなるにつれてどうなるのか私も気になっている。
・楓浜は毛がはえはじめてから一年なのでまだ毛はふわふわ。大人はごわごわ。
〈楓浜の中継〉
屋内の高い平均台の上で竹で遊ぶふうちゃん。そのうち顔を足でカイカイして平均台からうまーくおりてくる。だいぶ大きくなってるのがわかります。
その後、三角の部分の先端にぶら下がりこの状態↓に
この後落ちそうな状態でも落ちずに、また三角のところにのぼり、仰向けに寝転がって竹をガジガジしながら終わりました。
会場からなかなか質問がでず、YouTubeのコメント欄から答えてらっしゃるときもあったので、私もリアルタイムで見れていたら書きたかった😂見れるときは見逃さないようにしようと思いました。
そして今回も飼育員さんの目を通した貴重なお話があり、見ることができてよかったなぁと思った配信でした。